-あらすじ-
『国立まほろば学園』――それは、人里を遠く離れた山深い森に、まるで城塞のごとき威容をそびえ立たせていた。
【蝕】によって蔓延したと言われる奇病“ナイトメア感染症”。ムーンチャイルドと呼ばれる感染者たち。
その治療をほどこすための施設でもある学園に、草薙ヒロトは転校してきた。
そこで出逢った、ひとりの少女。
「あなたが本心から真実を望むなら、見せてあげる」
夕月咲夜――彼女は学園の秘密を暴こうとしていた。
ヒロトは彼女と共に、大きな運命の渦に巻き込まれていく。
閉塞した学園で、次々と起こる怪事件。ファントムと呼ばれる怪人の伝説。
ムーンチャイルドを巡る憎悪と陰謀。
ヒロトは、自らが予知した「最悪の未来」を回避することができるのか?
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-世界観-
『国立まほろば学園』
物語の舞台となる学園。
全寮制で、山奥にさも城塞のごとき威容を誇る。
ムーンチャイルドが集められる施設でもあり、通常の学園とは異なる制度によって運営されている。
ナイトメア感染症を研究・治療している。
『蝕 −しょく−』
今から50年ほど前に起こった人類未曾有の大災害。
前触れなく起こった皆既日食は七日七晩続き、異空間より現れた謎の敵“ナイトメア”によって
人類の半数以上が殺され尽くした。
『ナイトメア』
夜にしか現れない事からそう呼ばれるようになった。
【蝕】によってこの世界に姿を現した謎の存在。
どこから来たのか、なぜこの世界に現れたのか、 何もかもが謎に包まれている。
『ムーンチャイルド』
ナイトメアが出現した以後、人類の間に起こった“ナイトメア感染症”に感染した子供の事。
ナイトメア感染症は母親から胎児にしか感染する事はないとされており、発症するのも子供のうちだけ。
症状が進むとどうなるのか、一般的には知られていない。 ただ、彼らは社会から隔離される運命にある。
『ファントム』
生徒たちの間でまことしやかにささやかれる伝説の怪人。闇に紛れて現れては、犠牲者を求めて
夜の校舎をさまようという。
学園のどこかに潜んでいると噂されるが、その姿を見た者はおろか、痕跡さえ発見されたことはないという。
一部の噂では、ファントムはムーンチャイルドのなれの果てだと言われている。
その伝説は、学園創立の頃から存在する。
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